トップページ

西野にしのあきら 先輩

西野朗 先輩

PROFILE

1955年埼玉県浦和市(現・さいたま市)出身。在学中に日本代表選手として活躍。1978年、早稲田大学教育学部を卒業。その後、指導者としてクラブや日本代表に関わり、日本サッカー界をけん引している。

今年7月、日本代表を率い、日本中を熱狂させた西野朗監督。
今回は西野監督のサッカーへの熱い想い、そして知られざる学生生活についてお話を聞きました。

部活尽くめの4年間

──大学生活はどのように過ごされましたか?

部活動中心でほとんどキャンパスライフはなかったですね。日本代表に選ばれていたこともあって、大学に行ける期間も年の半分ほど。主にグラウンドのある東伏見キャンパスと教育学部のある15号館との往復でしたね。

──そうなんですね。教育学部卒業とのことですが、勉学面はどうでしたか?

高校時代から早稲田大学サッカー部に入ることが夢で、早稲田のえんじのユニフォームを着るために、高校3年間サッカーと並行して受験勉強を頑張りました。正直に言うと、大学に入学してからは、教職さえ取れればいいという気持ちで授業を受けていましたね。

──どうして教職にこだわっていたのですか?

『一生サッカーに携わっていくためにはどうしたらいいか』と考えたときに、教員という道が最も賢明だと思いました。学校で体育の先生をやって、放課後は生徒と一緒にサッカーができるので。

──では、もし学生時代に部活動をしていなかったとしたら、やってみたかったことはありますか?

小さい頃から部活動をしていたので、それ以外のことをしている自分が想像できないんです。苦しい練習をしていく中で休みが欲しいと思ったときもありますが、実際に1日休みがあると何をすればいいのかわかりませんでした。むしろ部活をやっていない学生が、普段何をやっているのか知りたいくらいです(笑)

あこがれだった“えんじのユニフォーム”

──先ほど「早稲田大学のサッカー部に入ることが夢だった」とおっしゃっていましたが、早稲田大学にあこがれを持ったきっかけは何ですか?

高校1年生の時、たまたま見に行った大学サッカーの試合が、えんじのユニフォームをきた早稲田大学のゲームでした。対戦チームがどの大学だったか覚えていないくらい、えんじのユニフォームを着た早大生に魅了されて、そこから『このユニフォームを着たい』と思ったのがきっかけです。

──まさにえんじのユニフォームに魅せられた、ということですね。

そうですね。例えば何かすごいものを見たり、あこがれの選手に肩を叩かれたりしただけで翌日からモチベーションがあがったり。些細なことが、一瞬で気持ちに変化を起こすのだと思います。

──あこがれていた早稲田大学での学生生活で、培ったものはありますか?

早稲田魂かな。大学4年間、あこがれの場所でサッカーが出来たこと、そして日本代表に選ばれたこと。プレイヤーとしての充実した4年間は、早稲田大学の環境が自分に与えてくれたものだと思います。それだけでなく、全国各地から集まる志強い同年代の同士たちからも多くの刺激をもらいました。自分という人間そのものを形成していく中で、このような環境や仲間が自分の幅を広げてくれたと思っています。早稲田大学での4年間は社会人になった現在でも、自分がサッカーに携わる根幹となった時代ですね。

──大学での出会いは、現在指導員としてのチームメイトとの関わり方にも繋がっていますか?

そうですね。たくさんの同期、先輩、監督に出会えて、自分にはない感情や感性を学びました。監督の教授は忙しい部活動の中でも、サッカーだけの環境にはならないよう、学業とのバランスを持たせてくれる方でしたし。周囲の環境にとても恵まれた大学生活だったと思います。

生涯「サッカー」に情熱を。

──早稲田祭2018のキャッチコピー『「好き」に情熱を。』にちなんで、学生時代に情熱を注いでいたことはありますか?

サッカーしかないですね。ただの情熱ではなく、今流行りの“ハンパない”くらいの情熱を注いでいました。今年のキャッチコピーのように、「好き」なことに熱中できて、明日もそれをやりたい、と思えることはとても幸せなことだと思いますね。さらに部活動では、自分だけでなくチーム全体でサッカーに情熱を捧げられる。チーム全員みんなのサッカーに対する熱い想いが、さらに目標に向かう力になり、それがまた自分のエネルギーになる。全員で力を出せるような雰囲気がチームにはあったと思います。サッカーに情熱を注いだ学生生活が、のちに自分の財産となって返ってきているような気がします。

──現在でも鍵かっこの中は「サッカー」ですか?

永久に変わらないでいてほしい、と願っています。生涯“「サッカー」に情熱を。”「好き」なことを自分で見つけて掴めることは幸せなことだと思いますね。

──最後に現役の早大生に一言お願いします。

自分自身のポテンシャルに自信をもって、ブレない強い心をもって、刺激のある4年間を過ごしてください!
これからいろいろな人に出会い、多くの選択肢の中から自分で道を選ばなければならない中で、必要なのはやはり「志の強さ」だと思います。『運よくこの道を選んだ』『運よくこういう人に会えた』と思うかもしれないけれど、自分の強いこだわりがあるからこそ、その選択肢を引き付けることができるのだと思います。
今の早大生はほんとにスマートで、自分からしてみると『早稲田らしさは?』という感じがしてしまいます。みんな同じように見えてしまい、スペシャルな早稲田の雰囲気が世の中に消されてしまっているようで。私が通っていた当時はもっぱら“バンカラ早稲田”。何かに強い志を持つ、極端に“早稲田らしい”人たちが全国から集まっていて、とにかくストレートで実直な生き様が早大生の印象でした。そういう真っ直ぐな“早稲田らしさ”を、今の早大生にも大切にしてほしいです。